毎日ゴキゲン♪の法則・スピ編

これからは「自分ファースト」で

カギは「好奇心」と「緊張感」☆☆☆

好奇心ガール、いま97歳
笹本 恒子
小学館(2011/09/29)
¥ 1,470


先に読んだ『97歳の幸福論。』が面白かったので、この本も読んでみた。
なかなか、興味深い内容だった。


 

◆目次◆
はじめに
笹本恒子が撮ったひと・もの・こと
1章 楽しいひとりぼっち
2章 女性報道写真家の道へ
3章 再出発は71歳
4章 花は始めも終わりもよろし
おわりに

『97歳の幸福論。』と前後して*1出ているので、内容はだいたい同じ。
先に読んだ方は「幸福論」というタイトルだけあって、笹本さんの今によりフォーカスされていたが、こちらの本は“どうやって今の笹本さんができたか”に重点が置かれているようで、これまでの人生についてもくわしく語られている。

今のお姿だけ見て素敵な人生だったんだろうな、と勝手にイメージしていたが、読んでみたらまさに波瀾万丈。
2度の結婚、思いに反して写真を離れなければならず、他にいろいろな仕事をして糊口をしのいでいた長い時期、絶望して大事にしていたネガを自ら燃やしてしまったことなど。
今が幸せそうに見えても、ずっと順風満帆の人生なんてないのだ、と思った。

それだけに、長い年月を経て71歳で写真展を開いた時の喜びは大きかったそうだ。

どんなに苦しくても死んでしまってはダメだ。生きていれば、こんなふうにうれしい日が迎えられるのだから(P139)。

長く生きて、様々な経験をされた人の言葉は重みがあり、心にしみる。


もちろん、現在の暮らしのことにも触れられている。こちらはほぼ同じ*2
97歳でもハツラツと生きる秘訣は、いろんなものに興味を持つことと、気持ちを緩ませすぎないことだそうだ。
また、長く仕事を続けてきた女性ならではの言葉もあり、はげみになる。

『97歳の幸福論。』の方ではさらりとしか書かれていなかったこれまでの人生がわかると、より笹本さんが立体的に感じられるような気がした。


『97歳の幸福論。』を読んで、もっと笹本さんのことを知りたい、と感じた方は読んでみてください。
関連記事

読書日記:『97歳の幸福論。』


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

自分を律する(P33)

決まったスケジュールが動かなくても誰も文句は言いませんが、適当に暮らし始めると際限なくだらしなくなってしまうので、そこは自分で律するようにしています。

腹八分目(P36)

祖母や母から「おいしいものをちょうどいい分量、食べなさい」としつけられました。

緊張感を持つ(P60)

気持ちも体も一度たるんでしまうと、それを立て直すのは大変ですから。特に年齢を重ねれば重ねるほどそうです。(中略)
いつもピンと張り詰め通しもよくはありませんが、少しの遊びを持たせつつ、決してたるませきらないのが秘訣のような気がします。

男勝りになる必要はない(P161)

仕事は男よりできてもいい。でも、何も男の真似をしなくていい。女は女として、男には見えない分野をやっていけばそれでいいのです。

学べる時に学んでおきなさい、習える時に習っておきなさい(P162)

身につけたものはきっとのちのち何かに役立ちます。それが直接的ではなく、間接的であっても。

学ぶのにも、仕事をするのにも、年齢は関係ありません(P165)

もういくつだわ、なんて考えたらおしまいです。

苦労は顔に出さない方が賢い(P165)

悲愴な顔をしていても、母親以外は抱きしめてくれません。だから、影で泣いても明るくしていた方がいい。
*3がギリギリの時、周りの人が道を開いてくれることが何度もありました。
その人運のよさは、きっと明るくしていたからだと思います。人も運も明るいところに集まるのではないでしょうか。

*1:この本の方が5ヶ月ほど先に出版

*2:唯一違っているのは、洗顔後につけているもの(オリーブオイルと、オールインワンゲル)

*3:本の中ではひらがなの「わたくし」表記になっています