毎日ゴキゲン♪の法則・スピ編

これからは「自分ファースト」で

目指せ「バラ色の人生」☆☆☆☆


笹本恒子さんのことを初めて知ったのは、昨年実家で読んだ新聞の記事だった。
健康のことについて毎回いろんな人に聞いていくコラムで、写真のお顔と記事に書かれた「97歳」という情報がどうにもマッチせず、驚いた。
その後、9月に徹子の部屋に出演されたのを見て、さらに驚いた。新聞で見た写真以上にお若くてきれいで、上品な口調でシャキシャキと受け答えする様子と、センスのいい装いが強く印象に残った。

その笹本さんがどんな風に生活しているのかをまとめた本があることを知り、図書館で予約したのはたぶんその直後だったと思う。1年待って、やっと読めた。
とても素敵な本だった。


◆目次◆
●秘訣1:「温かい家」で暮らす  死ぬまで自分のお城がいいわ。
●秘訣2: ちゃんと食べる、ちゃんと歩く どうしてそんなにお若いの?に答えます。
●秘訣3: 身だしなみに手を抜かない ようは「見た目」!
●秘訣4: 年齢を悟られずに生きる ホントに大事なのは心持ち。
●秘訣5: 読む・書く・仕事&恋をする! 人生の転機は「好奇心」から生まれる。

笹本さんは、一般的には報道写真家として知られる。今も現役の写真家として活動されているが、世間の注目を集めているのはその年齢とのギャップ、美しいたたずまいだと思う。
どんな風に暮らして、何を食べたらあんな97歳*1になれるのか知りたい、という人は多いに違いない。
その期待に応える本だ。

内容は目次にあるように、5つの秘訣を中心にまとめてあり、衣・食・住を写真もふんだんに紹介してくれる。写真を見るだけでも楽しい。

もともと、とても美意識の高い人だと思う。絵の勉強をされていたり、洋裁も学んでいたそうなのでインテリアも洋服も統一感があり、素敵な恒子ワールドがある。
普通のセンスしか持ち合わせない私がそのままやるのは無理だが、それでもヒントにはなる。

私が感じた笹本さんの素晴らしい点は

  • ご自分をよく知っている

好き嫌い、似合う似合わないがよくわかっていらっしゃるので、統一感も出るし、気持ちよく過ごせるのだと思う。

  • 自分を律することができる

ひとり暮らしで毎日決めた時間に日課をこなしたり、自分のために食事をきちんと整えるのは簡単なことではないはず。でも、「怠けたらその分老いる」と自分を律する姿に感銘を受けた。

  • いつも前向きで明るい

脊柱管狭窄症を患って手術、寝たきりになったこともあったそうだ。そこから今のようにハツラツとした状態に戻るまでには、大変な苦労があったはず。明るく前向きな性格だったからこそ、元気になられたのだと思う。


特に日本人女性にとって年を取ることは恐怖でしかないが、この本を読むとちょっぴりだけ、年を取るのが楽しみに思えてくる*2
介護ヘルパーを頼んだ時の話や、老人ホームを検討し、やめた理由などなかなかシビアな話も出てきます。

でも、ちょっとした工夫や考え方で、いくらでも人生はバラ色にできる、と勇気をわけてもらえる本。
将来が不安、と感じている人や日々の生活に疲れている人は、ぜひ読んで元気をもらってください。
他にも本が出ているので、読んでみよう。
参考記事:
98歳ガール、パリに出張撮影 人生三転の女性報道写真家、笹本恒子氏:日経ビジネスオンライン
※記事を全文読むには登録(無料)が必要です。本に書かれた内容と重なるところが多いので、載せておきます


以下は私のメモなので、興味のある方はどうぞ。※メモに関してこちらをご覧ください。

「バラ色の人生」をめざして(P7)

わたくしたちの毎日も、きっと同じ。
無精はますます“老い”を重ねるのです。
衣食住、仕事に遊び、そして恋!
ちょっとした努力や工夫や心持ちで、
人生はバラ色に輝く。97歳の今、それを実感しています。
<老いてなほ艶とよぶべき ものありや
花は始めも 終わりもよろし>
これは、わたくしが写真を撮らせていただいた
“明治の女性”のひとり、歌人の齋藤史さんの一首。
毎日を楽しく素敵なバラ色に過ごして、
枯れ木ではなく、美しいドライフラワーになれるように。

笹本さんが心がけている食事の秘訣(P44)

その1 “腹八分目”にする
「おいしいものをちょうどいい量食べなさい」(母・祖母の言葉)
その2 “いつ、誰に見られても恥ずかしくない食卓”にする
肉にサラダを彩りよく添える。旬の野菜や果物で季節感を出す。器やテーブルクロスの配色を考える……。つまり、ひとりでもちょっぴり気を遣うのです。そうすると、自然に栄養のバランスもとれるようです。

食べることは生きること(P51)

旬のみずみずしい材料を手にして、その味や美しさを生かすように調理し、自然物の命をありがたくいただく――。食事は「生きよう」とする大切な時間。決しておろそかにはしたくないのです。

怠けよう、ラクをしよう――そう思う分だけ、人間の心身は退化します(P66)

人生で、“もう遅い”という年齢はない(P156)

その時々のお年で、思いついたことに取りかかってみてください。何回だって、やり直して大丈夫。ひとつダメなら、次、次、とチャレンジしてみればいいのです。

*1:今年のお誕生日を迎えられて、現在は99歳

*2:ラクしたいと思う私のようなタイプは、かなりの努力が必要ですが